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青森・蔦沼の紅葉に見立てる(第一園芸2026年カレンダー10月)

2025.11.26

2026年の第一園芸カレンダーは、「世界の絶景を、花で旅する一年」がテーマ。第一園芸アカデミーの特級・一級メンバーが世界各地の絶景を花で見立てた作品を制作しました。

10月は市村亨が担当。青森にある、水鏡の絶景「蔦沼の紅葉」に見立てました。

CONCEPT

■蔦沼とは

蔦沼(青森県)は、八甲田連峰の麓に広がる静かな湖で、秋になると日本屈指の紅葉絶景が訪れます。
湖面に映り込む紅葉は、まるで絵画のような美しさ。ブナやカエデが織りなす赤、橙、黄金色のグラデーションが水面に溶け込み、風が止むと鏡のような湖に鮮やかな世界が広がります。
特に朝の光が差し込む瞬間は、紅葉が輝き、湖面が燃えるような色彩に染まる魔法の時間。
この作品では、その深みある赤と黄金の輝きを花で表現しました。
紅葉をイメージした色の花材を重ね、静寂の中に広がる秋の豊かさを再現しました。

SPECIAL FEATURE

■デザイナーコメント
紅葉した木々が立ち並ぶ様子と、水面に映る姿を縦のラインと黄色から赤へのグラデーションで表現しました。
縦のラインにはパンリードという自然素材を使用。約300本を染め分け、1本ごとに水を入れるための小さな試験管を付け、そこに花材を挿しました。

■主な使用花材
ベッセラ、バラの実、スプレーマム、ベルベロン、ジニア、千日紅、エピデンドラム、セロシア、紅葉ヒペリカム、ユキヤナギ、グリーンスケール、パンリード

■市村 亨│Toru Ishimura
第一園芸フラワーコーディネーター。2021年4月より伊勢丹新宿店店長。
幼少期より母や祖母が嗜む生け花に触れ、草花に興味を持ちフローリストを志す。モードな佇まいから繰り出す作品は、植物を深く観察することで得られるインスピレーションを活かした、洗練と複雑さが同居するデザインを得意とする。

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